NTLive『リーマン・トリロジー』

6/14 TOHOシネマズ日本橋で『リーマン・トリロジー』 作:ステファノ・マッシーニ 翻案:ベン・パワー 演出:サム・メンデス

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今年の第75回トニー賞で、演劇作品賞、演劇演出賞(サム・メンデス)、演劇主演男優賞(サイモン・ラッセル・ビール)、演劇照明デザイン賞(ジョン・クラーク)、演劇装置デザイン賞(エス・デヴリン)の最多5部門を賞した『リーマン・トリロジー』。2020年にシネ・リーブル池袋で一度観ている作品で、トニー賞ノミネートを受けてナショナル・シアター版を再上映ということでチケット予約したのだけど、この日は前日(6/13)にトニー賞受賞の発表があったこともあるのだろう、ほぼ満席の盛況だった。出演俳優3人だけでリーマン家150年の歴史を描き出す本作。とにかく俳優陣の演技が素晴らしく、声音と身体表現で一瞬のうちにさまざまな人物を立ち上げていく様は圧巻。衣装に一切頼ることなく年齢も性別も違う老若男女を見事に演じ分け、観客を物語の世界に引き込んでいく3時間。ナショナル・シアター版でベン・マイルズが演じた役は、ブロードウェイ版ではエイドリアン・レスターが演じたそうで、出演の3人(サイモン・ラッセル・ピール、アダム・ゴドリー、エイドリアン・レスター)が全員トニー賞演劇主演男優賞にノミネートされたというのもすごいことだ。いつかブロードウェイ版が上映されることがあればそちらも是非観てみたいと思った。