『アムステルダム』『パラレル・マザーズ』『君だけが知らない』

11/1 TOHOシネマズ日比谷で『アムステルダム

11/22 Bunkamuraル・シネマで『パラレル・マザーズ

11/29 シネマート新宿で『君だけが知らない

 

アムステルダム』 カラフルな映像は目に楽しく主演3人の演技はとても良かったけれども、見どころはそこだけという感じで話自体はあまりぱっとしないというか私は退屈だった。

『パラレル・マザーズ』 偶然同じ日に出産した病院で子供を取り違えられた2人のシングルマザーの物語でもあるのだけど、2人の交流を描きながら過去のスペイン内戦が現在まで尾を引いている実情を伝えることがアルモドバル監督の真意なのだと感じた。前作「ペイン・アンド・グローリー」はとても好きな映画で、引き続き出演しているペネロペ・クルスが今作もとても良い。

『君だけが知らない』 記憶喪失ものというジャンルがあるのか知らないけれど、記憶をなくしたヒロインを夫だと名乗る男が迎えに来て家に連れ帰るところから始まって、この男の正体は?ヒロインの身に一体何が?という謎が徐々に明かされていくのだけど、たぶんこうだろうという読みの遥か上を行くまさに予想外の展開で、そういう事だったのかと構成の妙に唸らされた。時々差し込まれる少女の姿の仕掛けも効いていて、実は切ないラブストーリーでもあり、観客を引き込む力にあふれた作品だった。