歌舞伎

平成中村座十月歌舞伎 第二部から『唐茄子屋 不思議国之若旦那』

10/5 浅草仮設劇場で平成中村座『唐茄子屋 不思議国之若旦那』 作・演出:宮藤官九郎 平成中村座で宮藤官九郎作の新作歌舞伎ということで、初日の舞台を観てきた。原作は落語「唐茄子屋政談」で、そこに不思議の国のアリスの世界が混ざってくるという内容だ…

秀山祭九月大歌舞伎 第三部『仮名手本忠臣蔵 ―祇園一力茶屋の場― 』

9/14 歌舞伎座で『仮名手本忠臣蔵 ―祇園一力茶屋の場― 』 二世吉右衛門一周忌追善と謳った秀山祭。故人に所縁の演目を揃えた今月、第一部も観たかったのだけど時間が合いそうになく、仁左衛門さんが由良之助を演じる第三部『仮名手本忠臣蔵』を観てきた。茶…

八月納涼歌舞伎 第二部『安政奇聞佃夜嵐』

8/11 歌舞伎座第二部から『安政奇聞佃夜嵐』 安政5(1858)年の初冬、人足寄場で苦役の日々を過ごす青木貞次郎(松本幸四郎)と神谷玄蔵(中村勘九郎)。元は甲州の侍であった青木は、武田信玄の埋蔵金を巡り殺された両親の仇を捜しています。その思いを知る…

前進座『杜若艶色紫 お六と願哲』

5/19 国立劇場大劇場で前進座『杜若艶色紫 お六と願哲』 作:鶴屋南北 鶴屋南北のこの演目はこれまで観たことがなく、前進座では41年ぶりの上演との事。松竹では20年ほど前に福助さんが演じているらしい。遊女八ツ橋と悪婆お六という対照的な役をひとりの女…

三月大歌舞伎から 第二部『河内山』『芝浜革財布』

3/16 歌舞伎座で『河内山』『芝浜革財布』 『河内山』 仁左衛門さんが体調不良のため9日から当面休演と聞いて、やはり吉右衛門さんのことが頭に浮かんでとても心配したけれども、この16日から復帰となって、長患いになるような事がなくて本当に良かったと思…

コクーン歌舞伎『天日坊』

2/9 シアターコクーンで『天日坊』 原作:河竹黙阿弥 脚本:宮藤官九郎 演出・美術:串田和美 幕末以来長らく上演されることのなかった黙阿弥の戯曲を、宮藤官九郎の脚本で『天日坊』として復活上演したのが2012年。今回10年ぶりの再演ということで、私は今…

二月大歌舞伎から 第二部『義経千本桜 ー渡海屋・大物浦ー』、第三部『鼠小僧次郎吉』

2/2 歌舞伎座で『義経千本桜 ―渡海屋・大物浦―』 作:竹田出雲・三好松洛・並木千柳(合作)、『鼠小僧次郎吉』 作:河竹黙阿弥 『義経千本桜 ―渡海屋・大物浦―』 仁左衛門一世一代と銘打った上演。私は吉右衛門さん演じる知盛がすごく好きだったのだけど、も…

国立劇場新春歌舞伎公演『南総里見八犬伝』

1/3 国立劇場で『南総里見八犬伝』 作:曲亭馬琴 脚色:渥美清太郎 国立劇場で初芝居初日を観たのは初めてだけど満員御礼の賑わいだった。毎年こうなのかなと思ったら、ロビーで聞こえてきた会話によると去年はガラガラだったらしい。コロナの影響もあっただ…

十二月大歌舞伎 第二部から『ぢいさんばあさん』

12/15 歌舞伎座で『ぢいさんばあさん』 原作:森鴎外 作・演出:宇野信夫 伊織を仁左衛門さん、妻のるんを菊五郎さんが演じた「ぢいさんばあさん」を観たのはもうずいぶん前になるけれど、とても暖かく胸に沁みる作品だったので、今回共に初役の勘九郎さんと…

国立劇場11月歌舞伎公演『一谷嫩軍記』

11/17 国立劇場大劇場で『一谷嫩軍記』 作:並木宗輔 『一谷嫩軍記』三段目の通称「熊谷陣屋」、演出に団十郎型と芝翫型があるということを初めて知った。現在演じられているのは団十郎型で、芝翫型はほとんど上演されてこなかったらしい。当代の芝翫さんが…

九月大歌舞伎から 第一部『お江戸みやげ』、第三部『東海道四谷怪談』

9/14 歌舞伎座で『お江戸みやげ』作:川口松太郎、『東海道四谷怪談』作:四世鶴屋南北 『お江戸みやげ』 これもまたずいぶん昔になるけれど、先代の芝翫さんのお辻、富十郎さんのおゆうの顔合わせで観て、いっぺんで大好きになった演目。倹約家でしっかり者…

八月花形歌舞伎から 第二部『真景累ヶ淵 —豊志賀の死』『仇ゆめ』

8/11 歌舞伎座で『真景累ヶ淵 —豊志賀の死』『仇ゆめ』 『真景累ヶ淵』ずいぶん昔になるけれど先代の芝翫さんの豊志賀、勘九郎時代の勘三郎さんの新吉での上演を観た時に感じた怪談噺の怖さ・面白さが、今回は全く感じられずなんだか別の芝居を観ているよう…

六月大歌舞伎から 第二部『桜姫東文章 下の巻』

6/9 歌舞伎座で『桜姫東文章 下の巻』 大評判だった4月の「上の巻」を受けて、一席ずつ空けての販売とはいえ完売・満席の歌舞伎座で「下の巻」鑑賞。今月も仁左衛門さんと玉三郎さんの若々しさと美しさに目を見張り、奇跡のようなお二人の演じる南北の世界を…

コクーン歌舞伎『夏祭浪花鑑』

5/19 シアターコクーンで『夏祭浪花鑑』 並木千柳 三好松洛 竹田小出雲 作「夏祭浪花鑑」より 演出・美術:串田和美 コクーン歌舞伎で13年ぶりに「夏祭」の上演ということで、観劇前に2003年版、2008年版の公演パンフレットを久しぶりに読み返したのだけど、…

四月大歌舞伎から 第三部『桜姫東文章 上の巻』

4/7 歌舞伎座で『桜姫東文章 上の巻』 作:四世鶴屋南北 仁左衛門さんの清玄/釣鐘権助、玉三郎さんの白菊丸/桜姫。この配役での上演は36年ぶりとのことで、チケット販売初日に3階席は完売し、ものすごく久しぶりに歌舞伎座で1階席を購入したのだけど、観て…

三月大歌舞伎から『熊谷陣屋』『雪暮夜入谷畦道』

3/17 歌舞伎座で、仁左衛門さんの『熊谷陣屋』、菊五郎さんの『雪暮夜入谷畦道』 『熊谷陣屋』 仁左衛門さんの直実は、身替りにしたわが子小次郎への想いを今まで以上に深く丁寧に演じている印象で、子を失った直実の哀しみが切々と胸に迫ってくる。ピンと張…

木ノ下歌舞伎『義経千本桜 ―渡海屋・大物浦―』

3/3 シアタートラムで『義経千本桜 —渡海屋・大物浦—』 作:竹田出雲、三好松洛、並木千柳 監修・補綴:木ノ下裕一 演出:多田淳之介 木ノ下歌舞伎は一昨年初めて観た時に全く楽しめなくて(演目は「摂州合邦辻」)もうこの先観る事ないかなと思っていたのだ…

二月大歌舞伎から 第二部『於染久松色読販』『神田祭』、第三部『奥州安達原 ~ 袖萩祭文』『連獅子』

2/17 歌舞伎座で、仁左衛門さん玉三郎さんの顔合わせで『於染久松色読販』『神田祭』、十七世中村勘三郎三十三回忌追善狂言の『奥州安達原』『連獅子』 『於染久松色読販』 「お染の七役」の内、土手のお六と鬼門の喜兵衛が登場する二場の上演。私は玉三郎さ…

新春大歌舞伎から『仮名手本忠臣蔵 ~ 祇園一力茶屋の場』

1/6 歌舞伎座で『仮名手本忠臣蔵 ~ 祇園一力茶屋の場』吉右衛門さんの由良之助、台詞の合間の呼吸が非常に苦しそうで、具合が悪そうだな大丈夫かなと思いながら観ていたのだけど、最後に九太夫を扇子で打った後に立ち上がれず座り込んでしまい、梅玉さんと…

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【2018年】 演劇 74本、映画 25本、歌舞伎 6本、NTLive 9本 この5本 (観た順) ■ハイバイ『ヒッキー・ソトニデテミターノ』作・演出:岩井秀人/東京芸術劇場シアターイースト ■『赤道の下のマクベス』作・演出:鄭義信/新国立劇場 小劇場 ■NTLive『エンジェ…