松竹ブロードウェイシネマ『プレゼント・ラフター』

3/11 東劇で松竹ブロードウェイシネマ『プレゼント・ラフター』

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ケヴィン・クラインが2017年のトニー賞を受賞したという舞台の映像化。NTLiveで観たアンドリュー・スコット版は、主人公のギャリーはバイセクシャルな人物という設定にしていたけれども、ケヴィン・クライン版はノエル・カワードの原作通り、ギャリーが関係を持つのは全員女性だ。この役を演じることを熱望していたというケヴィン・クラインが、2017年の時点で70歳という年齢をまったく感じさせず(劇中の設定ではギャリーは57歳ということになっている)、コミカルな動きの若々しさも声を使い分けた台詞回しの巧みさも観客を惹きつける魅力に溢れている。アンドリュー・スコットのギャリーもすばらしかったけれど、ケヴィン・クラインはわがままで自分勝手なスター俳優という一面よりも、ひとりが苦手な寂しがりやで根が優しいがために人からの頼まれ事に嫌と言えない、そんなギャリーの憎めないチャーミングさがより前面に出ていたように思う。俳優ケヴィン・クラインを好きになること間違いなしの舞台。映像で見られてほんとに良かった。

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