2月後半に観た映画3本『私は確信する』『あの頃。』『わたしの叔父さん』

2/16 ヒューマントラストシネマ有楽町で『私は確信する』

2/22 TOHOシネマズ日比谷で『あの頃。』

2/24 恵比寿ガーデンシネマで『わたしの叔父さん』

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 『わたしは確信する』 実際に起きた事件を元に、妻殺しの容疑を掛けられた男の裁判を描く法廷ドラマ。弁護士の助手として裁判を手伝うことになった女性の視点を通して、彼女が集めた証拠が証人たちの言葉を覆していく様を描く。ボランティアなのにあまりにも事件にのめり込みすぎて、息子は放置するし、シェフの仕事はクビになるし、そんな彼女を弁護士さん都合よく使い過ぎではないかと思わなくもないけども。真犯人が暴かれてすっきりという結末ではないけれど、判決に至るスリリングな過程を楽しむ映画。

『あの頃。』2004年の大阪。年齢も生活環境もバラバラの男たちが、アイドルを通じて繋がり友情を深めていく群像劇。個性的なキャラクターを演じる俳優たちがそれぞれはまり役でとても良かったし、大好きなものがあるだけで毎日はこんなにも楽しく幸せに生きていけるのだ。もちろんそんな日々は永遠には続かないのだけれど、それでも築かれた絆が消えてなくなることはない。前半はアイドルオタクたちの奮闘にクスクス笑い、後半では仲野太賀演じるひねくれ者で超めんどくさい男コズミンの生き様にこの映画が向ける視線の優しさにハラハラ泣いた。そして『あの頃。』の「。」は「モーニング娘。」の「。」なのねと後から気が付いた。

『わたしの叔父さん』 映画が始まって最初の台詞が発せられるまで10分ほど、叔父と姪二人の単調な暮らし(毎日同じ朝食を食べ、牛舎で同じ作業を繰り返し、毎日同じ時間に寝る)を淡々と映し、そんな毎日に姪のクリスがほんの少し物足りなさを感じていることが小さな表情の変化から垣間見える。獣医になりたかったという夢、デートに誘われて男性と付き合い始めたこと、でも身体が不自由な叔父さんをひとりにすることはできない。新たな一歩をなかなか踏み出せない、そんな人生もあるし、それは駄目でも負けでもない、そんな状況の中で懸命に生きているひとたちを温かく見守る映画だと感じた。