『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』

12/15 Bunkamura ル・シネマで『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』(2000年)

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ライ・クーダーがプロデュースしたアルバム「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」に参加したキューバの老ミュージシャンたちの姿を、ヴィム・ヴェンダースがフィルムに収めた音楽ドキュメンタリー。ル・シネマでヴェンダース監督作品を特集上映していたことに気付くのが遅くて「ベルリン・天使の詩」も「パリ、テキサス」ももう一度観たかったけど予定が合わず。この映画は初見だったけれど、バンドに参加したメンバーそれぞれの人生を紹介しつつ、ハバナでのレコーディング風景、アムステルダムで行なったコンサート、そしてニューヨークのカーネギーホールでの熱狂のステージの様子を音楽に乗せて描いていく。キューバでもすでに忘れられた存在だったミュージシャンたちの決して豊かではないその生活と音楽に対する想いを丁寧に追っているので、超満席のカーネギーホールスタンディングオベーションを浴びながら感極まって舞台に立ち尽くすメンバーの表情に胸を打たれる。英語が話せるメンバーは一人もいないけど、音楽に国境はないということ、音楽は世界共通言語だということを実感させられる映画だった。