ジョン・ル・カレ追悼上映『裏切りのサーカス』『誰よりも狙われた男』

1/20 キネカ大森で『裏切りのサーカス』『誰よりも狙われた男』の二本立て。

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 『裏切りのサーカス』 2011年公開のこの映画を初めて観たのは2019年。いっぺんで大好きな映画になり、もう一度映画館で観たいとずっと思っていたところにこの企画。ありがとう、キネカ大森。主演のゲイリー・オールドマンはもちろん、とにかく出てくる俳優が誰もかれも魅力的で、カンバーバッチもトム・ハーディも良いけれど、特にこの映画のマーク・ストロングが私はすごく好きだ。映画の終盤で「ラ・メール」が流れる中、台詞は一言も発しないマーク・ストロングの切ない想いが滲むその表情に心を鷲掴みにされる。そして原作の小説「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」も一昨年映画を観た後に買って読んだのだけど、頁を繰る手が止まらず一気に読み終わってすぐにまた1頁めから読み返し、2回目読み終わってすぐまた読み返し、と3回続けて読んでも面白さが褪せることは全くなかった。そして今回は原作をふまえて観たので、小説とは異なる設定とか、展開のまとめ方とか、また違う視点で映画を楽しむことができた。

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誰よりも狙われた男』 2014年に亡くなったフィリップ・シーモア・ホフマンの遺作ということで、エンドロールには彼(フィリップ)に捧げると出てくるのだけれど、映画自体はいまひとつ退屈で時々寝落ちしそうになってしまった。