『tick, tick… BOOM!:チック、チック…ブーン!』

1/26 キネマ旬報シアターで『tick, tick… BOOM!』

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気が付いたら都内での上映が終わってて、どこかで観られないか探したら柏のキネマ旬報シアターでやっていたので行ってきた。名前のとおりキネマ旬報社が作った映画館で、ロードショーの終わった新作や過去の名作を上映しているとのこと。家から柏まで電車で20分だし、UPLINK吉祥寺やキネカ大森に行くより時間的には近い。時々上映スケジュールをチェックしようと思う。それはさておき、この映画はブロードウェイで大ヒットしたミュージカル「レント」の作者ジョナサン・ラーソンが、「レント」の前に書いた半自伝的なミュージカル「tick, tick… BOOM!」を映像化した作品。映画の冒頭でジョナサンが「レント」公演初日未明に突然亡くなったことや、彼の没後に「レント」がトニー賞ピュリッツァー賞を受賞したことが簡単に伝えられる。

1990年のニューヨーク、ダイナーのウエイターとして働く30歳目前のジョン(アンドリュー・ガーフィールド)は傑作ミュージカルを生み出すという夢を叶えるために曲作りに励む日々を過ごしている。電気も止まる極貧生活、30過ぎたらもう若くないという焦り、恋人との諍い、業界関係者を招待したワークショップ(字幕では試聴会)で失敗できないというプレッシャー、そしてエイズが友人たちの命を奪っていく現実。アンドリュー・ガーフィールドのパフォーマンスは本当に素晴らしい。演技はもちろん歌もとても上手だ。使用されている曲ももちろんジョナサン・ラーソンが書いたもので、そう考えると作品の脚本家であり作詞家であり作曲家でもあるというのはすごいことだ。夢に向かって打ちのめされてもまた立ちあがる、成し遂げたいことのためにがんばる人たちの背中を押し、そしてもちろんジョナサン・ラーソンの功績を心から讃える映画。柏まで観に行ってよかった。