『バッファロー’66』

2/10 UPLINK吉祥寺で『バッファロー’66

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 1999年にこの映画が公開された当時の“熱”を覚えている。監督・脚本・音楽・主演のヴィンセント・ギャロをいろんな雑誌が競って取り上げていた。見栄っ張りですぐにキレるけど泣き虫で、どこまでも情けないダメ男のビリーだけど、うまく立ち回れない孤独で不器用な男が持つ心の優しさに気づくと、観客はもうビリーを応援したくてたまらなくなる。22年経って観てもギャロの演じるビリーは憎めない愛すべき人物だ。そしてそんなビリーの前に現れて彼のすべてを受け入れる少女レイラを演じたクリスティーナ・リッチの可愛らしさと言ったら!まさに空から舞い降りたエンジェル。モーテルのベッドでレイラの隣に「きをつけ」の姿勢で顔を背けて斜めに横たわるビリー(女性経験がないのでめっちゃ緊張している)を真上から撮った場面は当時もすごく印象に残ったけど、ここから二人が少しずつ寄り添っていくところがとても良い。ラストのどんでん返しからのハッピーエンドに思わず顔がほころんでしまう純愛ストーリー。映画館でもう一度観られてよかった。

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