『ステージ・マザー』

4/5 TOHOシネマズシャンテで『ステージ・マザー』

息子リッキーが同性愛者であることを受け入れられず、家を出てサンフランシスコで暮らす息子と疎遠になっていたメイベリン(ジャッキー・ウィーヴァ―)。リッキーが急死したとの知らせが届き、夫の反対を押し切って息子の葬儀に向かったメイベリンは、息子が遺したゲイバーの再建を決意。リッキーの恋人だったネイサンやバーで働くメンバーたちに生前の息子には示す事ができなかった理解を持って接し、いつしかみんなの“ママ”になっていく。これまでは夫の言葉にただ従って生きてきた女性が、周囲の人々それぞれが抱える悩みや苦しみに寄り添う中で自分自身の生き方を見つけていく過程を、華やかなゲイバーのショウや歌を通して伝える映画。メイベリンを演じたジャッキー・ウィーヴァ―がすばらしく、彼女のボーイフレンドになるアンソニー・スコーディの渋い声と魅力あふれる笑顔もとても素敵だった。偏見や差別意識を捨てて一歩前に進む勇気、歳を重ねても自分らしく生きていくことを讃えて、ひとつひとつのエピソードを積み重ねた先に笑顔のハッピーエンドが待っている楽しい作品だった。

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